一時支援金の給付対象者と保存書類・給付対象者(BtoC事業者など)を中心に詳しく解説
コロナの影響による緊急事態宣言に伴う飲食店時短営業又は外出自粛等の影響を受けている事業者に対する一時支援金の給付に係る申請受付が始まっています。(R3.6/16現在申請は終了しています。月次支援金については経済産業省、月次支援金の詳細 参照 )
(当事務所ブログ『月次支援金・マイページ入力方法~個人事業者の場合(一時支援金未受給者の場合)』も参考によろしければどうぞ)
給付対象者は
・緊急事態宣言に伴う飲食店時短営業又は外出自粛等の影響を受けていること
・2019年比又は2020年比で、2021年の1月、2月又は3月の売上が50%以上減少していること
となっており
給付額は
2020年又は2019年の対象期間(注)の合計売上ー2021年の対象月(注)の売上×3ケ月
中小法人等 上限60万円
個人事業者等 上限30万円
(注)対象期間:1月~3月 対象月:1月又は2月又は3月のいずれかの月
申請受付期間
2021年3月8日~5月31日
以上が概要になっています。
給付対象者がぼんやりしていて自分が対象者なのかどうか分かりづらいので詳しく見ていきます。
給付対象者
「緊急事態宣言に伴う」
令和3年1月7日に発令した「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」のことです
栃木県 埼玉県 東京都 千葉県 神奈川県 岐阜県 愛知県 京都府 大阪府 兵庫県 福岡県の11の都府県に発令されました。今はすべて解除になっていますが、この宣言による飲食店時短営業と外出自粛等の影響をうけた事業者さんが給付対象となります。
「飲食店時短営業又は外出自粛等の影響を受けている」
・上記11都府県(宣言地域)の飲食店と直接・間接の取引があること その飲食店に対して商品、サービスを提供する事業者
地方公共団体から時短営業の要請を受けた協力金の支給対象の飲食店は給付対象外になっています!
イメージ
時短要請対象の飲食店と取引のある 食品加工・製造業者 飲食関連の器具備品の販売業者 流通関連事業者 飲食品の生産者 飲食関連の器具備品の生産者 など
直接 間接に取引があれば宣言地域外でも対象となります。上記事業者で売上が50%以上減少している事業者であること が条件になっています。
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・宣言地域における不要不急の外出・移動の自粛による直接的な影響を受けていること 主に対面で個人向けに商品・サービスの提供を行うB to C事業者
・・・B to C事業者?
経済産業省のホームページを参照して説明させてもらっていますが、
B to C事業者って何?
調べてみると ELITENetwork さんのHPのビジネス用語でよくわかる説明があったので引用させていただきます。
BtoC(B2C)とは?
BtoCとは、Business to Consumerの略で、企業(business)が一般消費者(Consumer)を対象に行うビジネス形態のことです。
また、企業からまた一つ企業を経由して消費者に商品やサービスがわたるような取引はBtoBtoCと呼ばれます。マーケティングやECの分 野でよく使用される言葉です。
これに対し、企業間の取引はBtoBと呼ばれます。
最近では、インターネットの普及に伴いCtoCという概念も生まれています
なるほど、一般消費者相手の事業ということですか…
宣言地域内の消費者が外出自粛をしなければならなくなったため、その人たちをお客として商売していた事業者達は大打撃を受けているため給付対象ということですね。
では説明に戻ります。
B to C事業者のイメージ
旅行関連事業者:飲食事業者 宿泊事業者 旅客運送事業者 自動車賃貸業 旅行代理店事業者 文化娯楽サービス事業者 小売事業者(土産物店等)
その他事業者 :飲食業者 文化娯楽サービス事業者(映画館カラオケ等)小売業者(雑貨アパレルショップ)対人サービス事業者(理容 美容 クリーニング マッサージ 整骨院 整体院 エステティックサロン 結婚式場 運転代行業)等
上記イメージにあがっている事業者で、主なお客が宣言地域内に住んでいる人たちであること かつ 売上が50%以上減少している事業者であること が条件になっています。
・上記旅行関連事業者、その他事業者に商品・サービス提供を行う事業者
イメージ
食品・加工製造事業者、業務委託契約を締結しているタクシードライバー・バスガイド・イベント出演者、卸・仲卸、貨物運送事業者、広告事業者、ソフトウェア事業者等
上記イメージにあがっている事業者で、売上が50%以上減少している事業者であること が条件になっています。
給付対象者をまとめると
大前提
2019年比又は2020年比で、2021年の1月、2月又は3月の売上が50%以上減少していること
上記条件を満たしたもののうち下記の事業者
飲食店時短営業の影響を受けた事業者
・宣言地域の飲食店と直接・間接の取引があり、その飲食店に対して商品、サービスを提供する事業者(時短要請対象の飲食店と取引のある 食品加工・製造業者 飲食関連の器具備品の販売業者 流通関連事業者 飲食品の生産者 飲食関連の器具備品の生産者 など)
外出自粛等の影響を受けた事業者
・宣言地域における不要不急の外出・移動の自粛による直接的な影響を受けている事業者(主に対面で個人向けに商品・サービスの提供を行うB to C事業者※)
※B to C事業者の詳細 旅行関連事業者 その他事業者
・上記旅行関連事業者、その他事業者に商品・サービス提供を行う事業者
よし!!うちは多分給付対象事業者のようだぞ!!
と思う方は次を読み進めてください。
保存書類
申請時に提出する必要はありませんが、後々、求められた場合には以下の保存書類を見せなければなりません
7年間保存が義務付けられています。
又それぞれの区分によって保存する書類が違います。
飲食店時短営業の影響を受けた事業者が保存する書類
直接取引の場合(申請者所在地全国) と 間接取引でかつ申請者所在地が宣言地域内にある場合
宣言地域内で時短営業の要請を受けた飲食店又はその間接取引先(卸売市場 流通事業者等)と反復継続した取引を示す「帳簿書類、通帳」(反復継続した取引とは2019年1~3月及び2020年1~3月のそれぞれの期間において複数回の取引を行っていることを言います)
間接取引でかつ申請者所在地が宣言地域外である場合
宣言地域内で時短営業の要請を受けた飲食店又はその間接取引先(卸売市場 流通事業者等)と反復継続した取引を示す「帳簿書類、通帳」(反復継続した取引とは2019年1~3月及び2020年1~3月のそれぞれの期間において複数回の取引を行っていることを言います)
これは直接取引の場合と一緒です
この書類にもう一つ追加されます。
①又は②の書類
①同販売・提供先が宣言地域内の卸売市場又は流通事業者であることを示す書類・統計データ
②宣言地域内に所在する同飲食店、卸売市場又は流通事業者と反復継続した取引を行っていることを示す書類・統計データ
これらの書類はその事業者が販売提供する商品が間接的に宣言地域内の時短営業の要請を受けた飲食店に届いていることを示す情報として必要であるとのことです。
外出自粛等の影響を受けた事業者が保存する書類
申請者所在地が宣言域内の B to C事業者 の場合ⓐ
個人顧客との継続した取引(毎日複数回の取引を行っていること)を示す「帳簿書類、通帳」及び「商品サービスの一覧表、店舗写真、賃貸借契約書・登記簿」等の宣言地域内でその事業を営んでいることがわかる(許認可書で代用可)書類
申請者所在地が宣言地域外で旅行関連事業者の場合ⓑ
個人顧客との継続した取引(毎日複数回の取引を行っていること)を示す「帳簿書類、通帳」及び「商品サービスの一覧表、店舗写真、賃貸借契約書・登記簿」等の宣言地域内でその事業を営んでいることがわかる(許認可書で代用可)書類
かつ
申請者の所在市町村が、2021年1月以前から公開されている2016年以降の旅行客の5割以上が宣言地域内から来訪している市町村等であるとわかるRESAS等の統計データ←このサイトから調べることができます。このサイトでの調べかたは経済産業省のサイトのこの部分のP35からP42に詳しく書いていますので参照されることをお勧めします!
RESASの統計データを調べてみると自分が住む和歌山市は5割以上が宣言地域内から来訪している市町村等でした!!
申請者所在地が全国でかつ宣言地域内の個人顧客との継続した取引のある事業者全般の場合©
個人顧客との継続した取引(毎日複数回の取引を行っていること)を示す「帳簿書類、通帳」
かつ
宣言地域の個人顧客と反復継続して取引していることがわかる、顧客データ・顧客台帳又は自ら実施した顧客調査の結果(対象期間は少なくとも2019年から申請日までの任意の一週間とする)
外出自粛等の影響を受けた事業者が保存する書類については申請者所在地・事業の条件が合致する限りはⓐⓑ©から任意の保存書類を選択できます。例えばⓐ・ⓑに該当する事業者がその保存書類の準備がむつかしい場合には©の保存書類を選択してもいいということです。
申請者所在地が全国で上記ⓐⓑ©の事業者に直接商品の販売又はサービスの提供を行う事業者
販売・提供先がⓐⓑ©であることを示す書類
かつ
上記販売・提供先と反復継続した取引を示す「帳簿書類、通帳」
申請者住所が全国で上記ⓐⓑ©の事業者に間接的に商品の販売又はサービスの提供を行う事業者
自らの販売・提供先との反復継続した取引を示す「帳簿書類、通帳」
かつ
自らの販売・提供先がⓐⓑ©との反復継続した取引を示す書類または統計データ
以上が一時支援金の給付対象者・申請にあたって保存する書類です。
自分が一時支援金の給付対象者かどうかわかりましたか?
いまいちわからない場合は、顧問税理士さんや加入している商工会や青色申告会、取引のある金融機関の担当者さんなどに見ていただくのも一つの方法ではないかと思います。
次回は一時支援金の申請にあたっての手続き方法と準備しなければならない申請書類等を説明しようと思います。
少しでもわかりやすくと思い書いてみましたが、いろいろなケースがあるので微妙な場合は、一時金コールセンター等に問い合わせする等してください。日曜日は比較的つながりやすいそうですよ!!
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