個人事業主 個人的な出費が事業用通帳に混じっているなど〜「事業主貸」「事業主借」を使おう!

こんにちは。

和歌山市の女性税理士、内西です。

もう10月。

今年の確定申告が気になり始める頃です。

何もしていない自分の会計処理。

そろそろ会計ソフトを立ち上げて入力しなくちゃ。

という方、多いと思います。


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クラウド会計ソフトを使い、

事業用の銀行口座やクレジットカードを連携している場合には、

何もしなくても、取引がソフトに読み込まれており、

相手の勘定科目を確認して違えば訂正し、

摘要に必要なら入力して登録することで、

処理が終わります。

事業用の現金を持たず、

「事業の売上は全てこの事業用の口座に入金されている」

「事業用の出費は全てクレジットカードで払っている」

という場合は、

連携で取り込まれた仕訳に、

一手間かけ、

決算整理を少しするくらいで

処理が終わります。

事業主勘定を使うのは

「個人用の銀行口座のお金を事業用口座に預け入れた」

「事業用口座から生活費を引き出した」

時くらいのものです。

これはそう複雑ではありません。

「個人用の銀行口座のお金を事業用口座に預け入れた」

⇨普通預金 /  事業主借

「事業用口座から生活費を引き出した」

⇨事業主貸 / 普通預金

ですが・・・

こんな時どんな仕訳をするの?

(事業用口座と事業用クレジットカードを会計ソフトに連携 現金を事業で使っていない場合)

❶「A株式会社からの売上金は事業用の銀行口座以外の銀行に振り込まれる」

❷「事業用口座から事業で使わないガス代が引き落とされている」

❸「現金でしか買えない仕入があるんだよな」

❹「クレジットカードで、個人の化粧用品を買っている」

❺「クレジットカードの引落しが個人の通帳になっている」

といったことがあると思います。

青色申告特別控除を受けるためには、

資産・負債の状況も決算書に載せていかないといけません。

つまり、

普通預金の残高や、

クレジットカードの未払の残高を、

きっちり合わせておかないと、

もしかすると、

青色申告特別控除の55万円・65万円を否認されるかもしれません。

先ほどの❶~❺までの

半分事業で

半分個人

という取引の場合

「事業主」勘定を使う必要があります。

例えば、

❶「A株式会社からの売上金は事業用の銀行口座以外の銀行に振り込まれる」

口座(資産)⇒個人

売上(収益)⇒事業

❷「事業用口座から事業で使わないガス代が引き落とされている」

ガス代(費用)⇒個人

口座(資産)⇒資産

❸「現金でしか買えない仕入があるんだよな」

仕入(費用)⇒事業

現金(資産)⇒個人

❹「クレジットカードで、個人の化粧用品を買っている」

化粧用品(費用)⇒個人

クレジットカード(負債)⇒事業

❺「クレジットカードの引落しが個人の通帳になっている」

クレジットカード(負債)⇒事業

口座(資産)⇒個人


このように、

取引の

片方が事業

もう一方が個人

の場合

とても厄介です。

事業主個人のものには「事業主」勘定をつかう

❶「A株式会社からの売上金は事業用の銀行口座以外の銀行に振り込まれる」

事業用の口座に入るなら

普通預金/ 売上

だけれど、事業以外の口座なので

事業主貸/ 売上

❷「事業用口座から事業で使わないガス代が引き落とされている」

ガスを事業で使っているなら

水道光熱費/ 普通預金

だけれど、ガス代は個人の費用なので

事業主貸 / 普通預金

❸「現金でしか買えない仕入があるんだよな」

クレジットで購入できたら

仕入  / 未払金

だけれど、事業で使っていない個人の現金で購入してるから

仕入  / 事業主借

❹「クレジットカードで、個人の化粧用品を買っている」

事業用の仕入をクレジットカードでしたなら

仕入  / 未払金

だけれど、個人で使う化粧用品を買っているので

事業主貸 / 未払金(クレジットカード)

❺「クレジットカードの引落しが個人の通帳になっている」

クレジットカードの引落しが、事業用の通帳なら

未払金 / 普通預金

だけれど、個人の通帳から引き落とされているので、

未払金 / 事業主借


と、このような仕訳になります。

事業主貸と事業主借の使い分け

これをじっくり考えると混乱するので、深くは考えず

入力する位置で覚えましょう!

借方(左)に入力するのが

事業主貸

貸方(右)に入力するのが

事業主借

です。

へぇ~

方なのに事業主

方なのに事業主

なんだね・・・

どこまでもややこしい事業主勘定。

ですが、これを使わないことには

資産・負債の残高があってきません。

正しい残高にするためにも、

事業主勘定に強くなりましょう!!

事業主貸 事業主借 をあべこべに使っても問題なし

これらの

事業主貸 事業主借

勘定は期末に相殺され、

事業主貸が多ければその多い分を元入金から控除し、

事業主借が多ければその多い分を元入金に足し、

最後に当期の利益を足し(赤字なら控除)

翌期に繰り越されます。

こんな感じ👇👇

期首元入金+事業主借-事業主貸+当期の利益(青色申告特別控除前)=翌期の元入金

ですので、

事業主貸 事業主借

をあべこべに使ったとしても、

翌期の元入金の金額は変わりません。

貸・借を間違えたとしても事業主勘定を使えば何ら問題はありません。

安心しましょう!!


(注)当ホームページに記載しております情報の正確性については万全を期しておりますが、 これらの情報に基づき利用者自らが税務申告や各種手続きをされた場合の税務上その他 一切の法律上の責任は保障することはできませんのでご了承ください。

また、記事の内容は、記事更新日現在の法律に基づいたものになります。現行の法律と異なることがあることをご了承ください。


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