親からあらかじめ決められた金額まで毎年110万円贈与を受けた場合の贈与税
こんにちは。
和歌山市の女性税理士、内西です。
今回は親から子への金銭のやりとりを考えてみようと思います。
例
・親から子へ10年かけて110万円ずつ贈与する約束をし、毎年110万円子供に贈与していく。
・子供が、親から1100万円借入をし、親が子供に毎年110万円ずつ贈与という形で10年間債務免除していく。
・子供の借金1100万円を親が肩代わりして返済し、子供から親への返済に代えて、10年かけて110万円ずつ子供に贈与という形で債務免除していく。
・・・3パターンとも子は一年間他から何も贈与を受けていないものとする
この場合、子供に贈与税はかかってこないのでしょうか?
贈与税とは
贈与税は1年間に贈与を受けた財産の課税価格から贈与税の基礎控除額110万円を控除した残額に贈与税率を乗じて計算します。
よって1年間に贈与を受けた財産の課税価格が110万円以下であれば、贈与税はかかってきません。
上記の場合、すべて、110万円以下なので、贈与税はかかってきません。
とてもいい案じゃないか!!と思いますが、
ダメです
はじめから、「いくらまで」と決めて、計画的に贈与していくのは、それを決めたときに、その全体の金額の贈与があったものとされ、これらの場合、1100万円が、その取り決めがあったときに、親から子供に贈与があったこととなるのです。
24-1 法第24条に規定する「定期金給付契約に関する権利」とは、契約によりある期間定期的に金銭その他の給付を受けることを目的とする債権をいい、毎期に受ける支分債権ではなく、基本債権をいうのであるから留意する。「定期金給付契約に関する権利」の意義(相続税法基本通達24-1)
あらかじめ贈与する金額を決めた時点で、それは契約によりある期間定期的に金銭その他の給付を受けることを目的とする債権となり、例の場合1100万円親から子に贈与があったとされるのです。
やばいと思ったときは・・
❶「子供にお金を1千万円一気に渡してしまった。」
❷「子供の1千万円の借金を代わりに返済してしまった。」
計画的贈与をその後していこうと思っていたのに・・・
👆❶子から渡した1千万円を返してもらい元に戻す。
👆❷子供より親に少しずつでもいいから毎月返済してもらう。(金銭消費貸借契約書を作っておきましょう!!)
などの方法があります。
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