暗号資産(仮想通貨:ビットコインなど)でもうかったけれど税金関係はどうなる?
仮想通貨
R3.4月のビットコインの予想外の値上がりで、大もうけした人もいるとか?
ビットコインについてはR3.4月に最高値をつけてから5月にはその半額に急降下。価格の変動が大きいのが仮想通貨の特徴です。諸事情につきまだ仮想通貨の下落が続きそうな模様ですが・・・
私は投資家ではないので、詳しいことは分かりませんが・・・どうなっていくのでしょう?
ところで仮想通貨で儲かった場合の申告は?税金は?
個人の場合について解説します。
暗号資産(仮想通貨)の儲けは基本雑所得
個人の場合、基本は雑所得に区分されます。暗号資産の儲けで生計を立てており、事業として暗号資産の売買等をしている場合は事業所得になりますが、そのようなケースはあまりないと思います。ほか事業用資産として仮想通貨を保有しており、棚卸資産の購入のために仮想通貨で決済した場合のように、事業付随行為とされる場合も事業所得に区分されます。
ー事業所得と雑所得で、何が違うの?
雑所得に区分されると、利益がそのほかの所得と合算されて、超過累進税率で課税されることに関しては事業所得と変わらないのですが、損失が出たとき、事業所得はそのほかの所得と損益通算されるのですが、雑所得の場合は、通算されることなく切り捨てられてしまうところが違います。
例
給与所得控除後の給与所得が100万円
暗号資産の取引に係る損失が50万円
事業所得の場合
100万円ー50万円=50万円・・・合計所得金額
雑所得の場合
雑所得の△50万円は損益通算できないため
100万円・・・合計所得金額
と、なります。
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この合計所得金額から、各種所得控除(生命保険料控除とか基礎控除など)を控除して、残りの金額に所得税率を乗じて所得税が計算されるわけですが、この合計所得金額は、来年の住民税の計算の元にもなりますし、国民健康保険に加入している方であれば、この金額を元に来年の国民健康保険料の所得割が計算されることになります。
又、大学生など親の扶養に入っている人はこの合計所得金額が金額が48万円を超えると所得税の扶養から外れることになります。
雑所得は、事業所得などのように生活に直に影響する所得ではないのだから、損しても大丈夫でしょう、といった理由から、損益通算が認められていません。
ですが
雑所得内での通算は可能です!!
他の暗号資産取引の利益、公的年金等の所得、FX取引きによる利益、為替差益による利益(外貨を円貨に交換したことによる差益)など、雑所得に区分される部分での内部通算ができます。
ただし、分離課税とされる雑所得に係るものとは通算できません。(先物取引に係るものが該当します)
公的年金等の受給者や給与所得者には申告不要制度あり
公的年金等の受給者や給与所得者については仮想通貨の取引で得た利益が一年を通じて20万円以下である場合には、確定申告の必要はありません。(ブログ「公的年金等がある場合の申告不要制度」参照)
手間をかけて申告して、微々たる税金を払う必要はありません。
しかし、医療費控除やふるさと納税をしたことによる寄付金控除を受けたいので確定申告をするといったような場合には、20万円以下であっても申告書に記載しなければなりません。
申告不要制度は確定申告の手間を省くといった意味合いでの不要なのであって、20万円以下は所得じゃないから不要です、という意味ではありませんので、申告する手間をかけるなら全部してね。ということになります。
仮想通貨の取引による収益はどんな時に計上するのか?
・・・売った時だけでしょ?
と思いがちなのですが、仮想通貨で物品やサービスを購入したときも、収益を計上しないといけません!!
大まかに挙げると
❶暗号資産を売却した場合
❷暗号資産で商品を購入した場合
❸暗号資産同士で交換を行った場合
この場合についてざっくり説明します。
計算方法
❶暗号資産を売却した場合
収入
売却した金額
必要経費
・暗号資産の取得価額
暗号資産を購入したときの購入価額になりますが、年度中複数回購入し、一部を売却したような場合はどのように評価すればよいでしょうか?
評価方法の届けについて(令和元年より措置されました)
暗号資産の評価方法は「総平均法」か「移動平均法」によることとされています。
届出書はこちら⇒「所得税の有価証券・暗号資産の評価方法の届出書」
評価方法の届出書の提出がない場合は、「総平均法」で評価することになります。
又、その評価は暗号資産の種類(名称)ごとに選定します。
提出期限は、その暗号資産を初めて取得した年の確定申告期限までに、納税地の所轄税務署長に提出することとなっています。
総平均法
同じ種類の暗号資産について、年初時点で保有する暗号資産の評価額とその年中に取得した暗号資産の取得価額との総額との合計額をこれらの暗号資産の総量で除して計算した価額を「年末時点での1単位当たりの取得価額」とする方法をいいます。
移動平均法
同じ種類の暗号資産について、暗号資産を取得する都度、その取得時点において保有している暗号資産の簿価の総額をその時点で保有している暗号資産の数量で除して計算した価額を「取得時点の平均単価」とし、その年12月31日から最も近い日において算出され「取得時点の平均単価」を「年末時点での1単位当たりの取得価額」とする方法をいいます。
国税庁 暗号資産に関する税務上の取り扱いについて より
国税庁HPに便利なものを発見しました。こちらのページです!!↓↓↓
暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和2年12月)
ここのページの中段に各評価方法の計算書のエクセルシートがあります!!(スマホからは見ることができません)
数量を入力すると単価を計算してくれるエクセルシートです!評価で時間を費やさないため是非活用しましょう!!
令和2年分以前用のもののようなので、又令和3年分の確定申告が近くなれば、更新されるのでしょうか?内容は変わらないので、令和3年分でもこれで計算して問題ありません。
又、購入の際支払った手数料がある場合にはそれも合わせて購入価額にできますので、抜けないようにしてください。
注意:エクセルが開いたら、上の方に出てくる「編集を有効にする」をクリックしないと入力できませんのでクリックしてくださいね
そのほか、必要経費に算入できるもの
・売却の際に支払った手数料
・インターネット、スマートフォンの回線手数料、暗号資産の売買のために購入したパソコンの購入費用、など
暗号資産の売却のために必要な支出であると認められる部分の金額に限り必要経費に算入できます。
❷暗号資産で商品を購入した場合
・・・え!!これで課税されるの??・・と、驚かれる方いらっしゃるのではないでしょうか?
一体何が収入金額になるんだ?とお思いでしょう。
収入
購入した商品の価額
必要経費
・購入に使った暗号資産の取得原価
・暗号資産の売買手数料
なんだか腑に落ちませんが「保有する暗号資産を商品の価額で譲渡した」と税法上は見るようです。
❸暗号資産同士で交換を行った場合
すでに持っているビットコインでイーサリアムを購入した
❷の場合と考え方は同じで、「イーサリアムの購入価額で、ビットコインを売却した」
と考えます。
収入
イーサリアムの購入価額(交換暗号資産の購入価額)
必要経費
・支払ったビットコインの取得原価(支払に使った暗号資産の取得原価)
・売買手数料
低額譲渡に該当する場合
暗号資産を、売却時のレート(時価)より70%未満で売却したような場合には低額譲渡に該当し、実際に支払ってもらっていない部分についても、時価の70%部分まで課税されます。
例
1BTCを200万円で売却した
売却時時価:1BTC=380万円
1BTCの取得原価:200万円
低額譲渡の判定
380万円×70%=266万円(時価の70%相当額)>200万円(譲渡価額)
よって低額譲渡に該当
雑所得の金額の計算
266万円-200万円=66万円・・・雑所得の金額
時価の70%部分が収入金額として計上されますので注意してください。
暗号資産については今後数年の税制改正に注意です。
今の税制では暗号資産にかかる所得は基本総合課税となり、超過累進税率のため、所得金額4千万円超になると超過部分の所得については最高税率45%(このほかに住民税が10%)となり、もうけの半分が税金で持って行かれてしまいます。株式の譲渡のように分離課税で一律20%(所得税15%、住民税5%)の税率 といったような優遇はなく、株式の取引と比べて不利な現状です。
上記にあがっていない暗号資産の取引をしたような場合で、不安がよぎる方は最寄りの税理士か税務署に相談してください!!後に延滞税や加算税付きで納税するのを避けるためにも・・・
以上、個人についての暗号資産の課税関係についてでした!!
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