店舗の壁紙の張り替えや外壁塗装の費用は全額経費にできる~資産計上すべき場合もある
こんにちは。
和歌山市の女性税理士、内西です。
今回は、修繕費に関して、店舗や事務所の壁紙の張り替えや、塗装の費用について、解説しようと思います。
資本的支出に該当しないか注意
これらのような修繕費を考えるときに、その修繕費が、資本的支出に該当しないか考えることが必要です。
資本的支出とは固定資産について支出する金額のうち、固定資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなる支出をいいます。
資本的支出に該当すれば、必要経費にならず、固定資産の取得になり、減価償却費として耐用年数に応じて経費に算入されることになります。
単なる修繕費と扱いが変わリます。
修繕費については当事務所ブログ参照👇
修繕費か資本的支出かの判断・フローチャートを参考に解説してみた
壁紙の張り替え
国税庁のHPの質疑応答事例に以下のようにあります。
Q
アパートの壁紙の張替費用200万円は、修繕費として損金の額に算入して差し支えありませんか。
A
修繕費として損金の額に算入して差し支えありません。
(理由)
建物取得時の壁紙の取得価額は、建物の取得価額を構成するものですが、本件の壁紙の張替えは、建物の通常の維持管理のため、又はき損した建物につきその原状を回復するために行われたものと考えられますから、それに要した費用はその全額を修繕費とするのが相当と考えられます。
「通常の維持管理のため」
「原状を回復するために行われたもの」
は全額修繕費
にできるとありますね!!
よって、「壁紙の張り替え」は全額修繕費にできます。
壁紙を貼り替えてその建物の耐久性が増すということはあまり考えられませんから。
ただ、用途変更のための模様替えの場合は資本的支出になります。
外壁塗装
外壁塗装についても、ただの吹き付けである場合は「通常の維持管理」「原状回復費用」に該当し建物の耐久性が増すものではありませんので、全額修繕費になります。
建物のひび割れ等で雨水の浸入を防ぐための補修などの目的で塗装する場合、色あせや傷の補修の目的で塗装する場合などは修繕費に該当しますが、耐久性を増す事が目的で塗装する場合などは、資本的支出に該当するので、注意が必要です。
まとめ
その支出によって、建物の価値が増しているかを考えましょう。
原状回復や傷の補修を目的とする壁紙の張り替えや外壁塗装は修繕費です。
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