インボイス制度〜売上の請求書の端数値引きをする場合は税込処理がおすすめ

こんにちは。

和歌山市の女性税理士 内西まきです。

インボイス制度の登録事業者で、

適格請求書(インボイス)を発行しなければならなくなり、

ソフトを利用するようになった場合、

これまで手書でさらっと発行していたものが

なかなか上手くいかない場合があります。

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例えば、

これまで、

消費税の端数をサービスとして値引きしていた場合、

ソフトにもよるでしょうが、

税抜単価に設定していると、

端数の値引き額も税抜きにしなければならず、

(少なくもfreee請求書・MFクラウド請求書・MISOCAはそうなっています。)

余計な計算の手間が生じます。

うまく端数分の値に合えば良いのですが、

ギリギリ1円合わないことも・・・・

数円の値引きサービスに何時間費やしてんだよ・・・!!

とイライラする羽目に・・・

このようなことにならないためにも、

是非、商品の単価を税込みに設定し直しましょう!!

税抜単価の場合の面倒を解説してみる

例えば以下の場合

消費税の1円未満の端数は切り捨てとする

お菓子卸売店 (単価は税抜)

令和5年5月 以下を売り上げた

お菓子 うさチップス※ @80円 202個

消耗品  カゴ @200 5個

※は軽減税率対象商品

上記の場合

売り上げ先に請求する金額は

80円×202個=16,160円 消費税16,160円×8%=1,292円(1円未満の端数切り捨て)

200円×5個=1,000円 消費税1,000円×10%=100円

16,160円+1,292円+1000円+100円=18,552円

18,552円

この場合端数の52円値引きをし

18,500円で請求


このとき

細かな話ですが。

52円は税込みでの値引きとなります。

上記3つのソフトでは単価を税抜としていると、

もちろん値引きも税抜を入力しなければなりません。

10%から値引くのか?

軽減税率8%から値引くのか?

これについては

国税庁インボイス制度Q&A問68 「端数値引きがある場合の適格請求書の記載」

に以下の記載があります。

今回は請求時の値引きなので売上にかかる対価の返還等ではなく 2 になります。 

つまり8%と10%両方あったとしてもどちらか片方だけの値引きにしてもOKで

以下の要件を満たすことが必要です。

◉値引き額(8%か10%か)が明記されている

または

◉値引き後の区分した税込み又は税抜き価格とそれぞれの消費税額が明記されている


(因みに売り手側からすると、10%から値引きをする方が、わずかではありますが、消費税の納税額は

確実にオトクになります!是非10%からどしどし値引きしていきましょう!)


例えば10%のみから値引をするとします。

52円を税抜きにして

52円÷1.1=47.27272…👉47円くらい

47円として計算してみましょう。

消費税の端数処理は税率ごとに1回のみという決まりがあるので

10%分だけ先に計算します。

1,000円-47円=953円 消費税953円×10%=95円(1円未満端数切り捨て)

16,160円+1,292円+953円+95円=18,500円

端数の52円 無事切り捨てすることができました!!

ソフトでは47円を入力し、

端数が無事切り捨てられているかを見ながら調整することになります。

税込み単価の場合はすぐできる

では、税込み単価の場合はどうでしょう?

うさチップス税抜き80円を

厳密に税込単価にできませんので

少々値上げをし税込単価87円とします。


お菓子 うさチップス※ @87円 202個

消耗品  カゴ @220 5個

※は軽減税率対象商品

売り上げ先への5月分請求額は

87円×202個=17,574円

220円×5個=1,100円

17,574円+1,100円=18,674円

このとき端数の74円を切り捨てて18,600円で請求

10%対象商品から値引きをするとします。

税込み74円の値引きなので先ほどのように割り戻し計算の必要がありません。

値引きは74円です。

後はそれぞれ

10%に含まれる消費税

8%に含まれる消費税を計算するだけです。

10%分

(1,100円-74円=1,026円)÷1.1×10%=93.2727…・・・93円

8%分

17,574円÷1.08×8%=1301.7777….・・・1301円

請求金額18,600円

10%対象 1,026円 (うち消費税 93円)

8%対象 17,574円 (うち消費税 1,301円)

ソフトでは

74円入力するだけです。

ソフトを使えば値引き金額を入力するだけ

計算するならば、税込み単価を使ったとしても

含まれる消費税の金額を計算する必要があります。

ですがソフトを使うと、

値引き前の金額を

とりあえず入力し、

最終、請求金額の端数分

値引きとして入力するだけでできます。

格段に

税込み単価でする方がなのです。

例えば、freee請求書の場合

税込み単価で入力すると、18,674円となります。

74円の端数を切り捨てします。

74円が切り捨てされ

18,600円の請求書ができました!!

です

ぜひ税込単価にしましょう

蛇足

単価を税抜きにした場合(同じくfreee請求書)

52円を切り捨てるため

52円を税抜きにします。

52円➗1.1=47.272727….

-47円を入力してみましょう。

無事切り捨てできています。

もし1円 

値引きすぎや値引き不足がある場合は 

−46 -48…と試す必要があります。

・・・面倒ですね

(注)当ホームページに記載しております情報の正確性については万全を期しておりますが、 これらの情報に基づき利用者自らが税務申告や各種手続きをされた場合の税務上その他 一切の法律上の責任は保障することはできませんのでご了承ください。

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